仏壇の選び方 【更新日】
お仏壇の値段は木の素材や工法、塗装方法によって変わってきます

お引越しをした時や大切なご家族が亡くなられた時などに、初めてお仏壇をご購入される方もいらっしゃると思います。 いざお仏壇のことを調べ始めると、その値段にかなりの差があることに驚かれる方も多いのではないでしょうか。
お仏壇には、10万円以下で買えるものから500万円以上するものまで実に様々な商品があります。
実はお仏壇の種類や大きさ、素材や工法などの違いによって、これだけの値段の差が出てくるのです。
目次
お仏壇に使われている木材によって値段は変わります

お仏壇は木材から作られていますので、使われている木材の種類によって値段が大きく変わります。
また同じ木材のように見えても、例えば本紫檀・紫檀系・紫檀調プリントというように、お仏壇によって表記が違う場合があります。
「本〇〇」という表記
素材名の前に「本」と冠する物は、その素材の中でも最高級品であることを表しています。
「〇〇系」という表記
紫檀にだけ使われる表現で、「紫檀に属する木を使っている」ということを意味します。
「〇〇調プリント」という表記
芯材に木目や模様を直接印刷して「〇〇」に入る素材名のように見せているもの、または塩ビシートなどに木目を印刷して芯材へ貼っているものを指します。
芯材への貼付けですので、お仏壇の年数が経つとプリントが剥がれてしまうことがあります。
値段は「本〇〇」が一番高く、「〇〇調プリント」が一番安くなります。
それでは、お仏壇に多く使われている木材についてご紹介いたします。
黒檀(コクタン)

お仏壇に使われる木材の中でも、最高級品に位置するのが黒檀です。
黒地の素材が美しく、重厚感を醸し出しています。
黒檀の中でも本黒檀は硬度が極めて高く、木材の中でもかなり乾燥していますので耐久性に優れております。
虫や菌に侵される心配もありませんので、お仏壇を末永くお使いになりたい方にはぴったりの木材と言えるでしょう。
正倉院の宝物の中からも黒檀が見つかったそうで、古くから重宝されてきた木材であることや、耐久性に優れていることがお分かりいただけるかと思います。
紫檀(シタン)

黒檀と並び、お仏壇に使われる木材としては最高級品である紫檀。
「紫」檀と書きますが実際は赤茶色の木材で、木目が大変美しいのが特徴です。
こちらも大変硬く、虫や菌に侵されにくく腐りにくい、耐久性に優れた木材です。
油分を多く含む木材ですので、磨けば磨くほど美しい光沢を放つと言われています。
こちらも質が高い木材ですので、お仏壇の値段は高価になります。
鉄刀木(タガヤサン)

黒檀、紫檀と並ぶ唐木三大銘木の一つである鉄刀木。
鉄のように非常に重たくて硬く、角を持つと刀のように手が切れてしまうことから「鉄刀木」の名が付いたと言われています。
黒檀や紫檀に比べると多少軟らかいものの、耐久性に優れ腐食に非常に強い木材です。
質は高いのですが、黒檀や紫檀のお仏壇に比べるとお求めやすい値段のものが多くなっております。
欅(ケヤキ)

日本で伐採される木材の中で、最高級と言われる欅。
明るく柔らかな色合いが、どんなお部屋にもマッチします。
強度が高く耐久性もあり湿気に強いため、保存性に優れています。
黒檀、紫檀、鉄刀木と同じくらいの値段のお仏壇が多く、最高級品ともなると100万円以上するものもあります。
屋久杉

鹿児島県屋久島に自生している杉のうち、樹齢が1000年を超えるものが屋久杉と呼ばれます。
成長が遅いため木目がぎゅっと詰まった、美しい木材になります。
屋久島は雨の降る日が多く湿度も高いため、屋久杉は樹脂分が多く防腐性に優れています。
屋久杉は希少性が高いため、それで作られたお仏壇も貴重なものとなります。
そのため、値段も高価なものが多くなっています。
ウォールナット

ウォールナットとは、日本で言うクルミのことです。
実は世界三大銘木に選ばれるほど高級な木材で、お仏壇だけでなく家具の材料としても非常に人気が高くなっています。
ウォールナットは重厚感があり、美しい木目が特徴です。
野球のバットの材料としても使われる程、非常に硬く衝撃に強いので、長くお使いいただける木材と言えるでしょう。
ウォールナットは主に家具調のモダン仏壇に使われており、お手頃な値段で購入できる商品も多くあります。
メープル

メープルシロップが採れる木として馴染み深いメープルは、日本で言う楓(カエデ)の木のことです。
柔らかい色合いと美しい木目が特徴となっています。
メープルの中には、バーズアイメープルと呼ばれる木材があります。
これは玉粒状の美しい模様が表面に見られるもので、お仏壇に使われるハードメープルの中でも2000本に1本の割合でしか見られないほど希少な木材です。
メープルが使われたお仏壇には、100万円前後のものから40万円ほどで買えるものまで、幅広い価格帯の商品が揃っております。
ナラ

日本に広く生育するナラ。
力強い肌目から、重厚感が感じられる木材です。
よほど暑くなければどんな所でも育つと言われるナラはたくましく、耐久性にも優れています。
さらに耐水性も高いので、湿度に強い木材と言えるでしょう。
ナラで作られたお仏壇はお手頃な値段のものも多くなっております。
お仏壇は工法によって使われる木材の量が変わるためその分値段の違いが出てきます

お仏壇は様々な工法を用いて作られており、その工法によって使用する木材の量が違ってきます。
素材となる木材を多く使えば使うほど値段は高くなっていきますし、使う量が少ないほど安くなります。
プリント・調

まずご紹介するのが、一番値段の安い「プリント・調」です。
芯材に直接プリントしたり、シートを貼り合わせたりしたものになります。
厳密には木材ではないため、シートが剥がれてきたり色褪せてしまったりすることがあります。
薄板張り(突板張り)

薄くスライスした木材を芯材へ張り合わせたのが、薄板張りです。
モダン仏壇によく使われています。
無垢厚板張り(前練り)

厚さ6mm以上の無垢の木材を貼り合わせたものです。
薄板張りよりも木材の使用量が多くなりますので、値段も高くなります。
木の温かみが感じられるお仏壇に仕上がります。
二方練り

先ほどの厚板を、二つの方向から張り合わせたものです。
唐木仏壇によく使われています。
三方練り

厚板を三方向から張り合わせたものです。
こちらはモダン仏壇に使われることがほとんどなく、唐木仏壇に多く用いられています。
四方練り

練り方の中で、最も値段が高いのが四方練りです。
厚板を四方から貼り合わせています。
こちらもほとんどが唐木仏壇に使われます。
総無垢

芯材を使わず、お仏壇の材料となる無垢材のみを使用したものです。
最高級の木材ですのでその分値段も高くなりますが、きちんと加工したものでないと反りなどが出ることもあります。
モダン仏壇の扉や、唐木仏壇の彫刻部分に使用されます。
お仏壇は仕上げの塗装の種類により値段が変わります

お仏壇を作る際、最後の仕上げに塗装をしますが、実はこの塗装にもいろいろな種類があり、それによって値段が変わってきます。
セルロースラッカー仕上げ

こちらは、一番安い価格でできる塗装方法です。
速乾性が高く作業効率が上がりますので、値段が格安のお仏壇によく使われます。
ウレタン仕上げ

お仏壇の塗装方法の中で、最も一般的なのがウレタン仕上げです。
セルロースラッカー仕上げよりも値段は高くなりますが、柔らかく木材によく密着し、耐久性にも優れています。
オープン仕上げ

木目の艶を引き出して美しく仕上げるのが、オープン仕上げと呼ばれる塗装方法です。
お仏壇に使われている素材の木肌を最大限に生かせますので、唐木仏壇によく用いられています。
鏡面仕上げ(ポリウレタン樹脂塗装)

ツヤツヤと輝くような鏡面仕上げは、値段が高いお仏壇によく使われる塗装方法です。
見た目が美しいだけではなく、硬度が強く汚れも付きにくくなります。
重厚感のある唐木仏壇の値段の相場は60~100万円です

木目の美しい唐木仏壇。昔ながらの風格が感じられますよね。
唐木仏壇の値段の相場は60~100万円ですが、最高級品である本黒檀や本紫檀を使ったお仏壇には、200万円を超えるものもあります。
伝統的な唐木ミニ仏壇の値段の相場は10~30万円です

重厚感がありながら、スペースを取らずに安置できる唐木ミニ仏壇。
本黒檀や本紫檀を使ったお仏壇には70~80万円くらいのものもありますが、やはり小さい分、床置きの唐木仏壇よりはお安い値段で購入していただけます。
家具調のモダン仏壇の値段の相場は30~100万円です

家具のような雰囲気のモダン仏壇は、和室がない方やマンションなどにお住まいの方に人気のお仏壇です。
モダン仏壇の中でも、最高級の黒檀や紫檀を使ったものはお値段が高くなります。
高級感よりも日常に溶け込むようなデザインをお探しであれば、もう少しお安い値段で購入することもできます。
モダン仏壇はお仏壇の中でも値段の幅が大きいので、ご予算に合わせて探してみてはいかがでしょうか。
コンパクトなモダンミニ仏壇の値段の相場は10~30万円です

スペースを取ることなくスッキリと安置できるモダンミニ仏壇も、人気が高まっています。
モダンミニ仏壇をお求めのお客様は、お仏壇らしいお仏壇よりもスタイリッシュなものや可愛らしいものを好まれることが多いと感じます。
そういったお仏壇は値段もお求めやすいものが多く、反対にお仏壇らしい重厚感をお求めの場合は、値段が高くなる傾向にあります。
お仏壇の値段は、使われている木材や工法、塗装の仕方によって大きく変わってきます。
ただし、値段が高いから良いと言い切れるものではありません。
お仏壇に使用されている木材や工法、塗装の仕方にはそれぞれ長所・短所がありますし、選ぶ方の好みもあるはずです。
お仏壇を選ぶ時は値段だけにとらわれすぎず、ご家族みんなが納得できるものを選んで毎日手を合わせる。それが故人にとっても一番嬉しいことだと思います。
お仏壇選びに悩まれたら、是非実店舗へ足を運び実物をご覧になってみてはいかがでしょうか?
お仏壇を使用するイメージがはっきりして、きっとお気に入りの一台が見つかるはずです。
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